昨年は、マシントラブルに泣いたTeam HRC。今季のマシンは…

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熟成が進んだものになっているとのこと。特にリア回りはごっそりと変更しており、ライダーによるメンテナンスも容易になったそうです。見た目はさほど昨年モデルと変わらないものの、開発期間6ヶ月の中で急ピッチで細部を煮詰めに煮詰めたとのこと。モトクロスチームが3年越しでマシンを製作していくようなタイムラインを追う一方で、現在HRCでもまれに見るスピード感のある開発がおこなわれているのは、このCRF450 Rallyだけだと言えますね。

本田太一によれば「昨年はあり得ないようなトラブルに見舞われました。ご存じかと思いますが、ハンドルが折れてしまったり、ウユニの塩害で電装系がダメになってしまったり。今年は、そのあたりの対策もしてあります。たとえば、電装系では、カプラーの数を少なくし、かつハーネスの素材なども一から見直して塩害を受けないように設計してありますね」とのこと。

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昨年とは異なり、大ぶりなエキゾーストに変更。結果的にピークパワーは昨年よりも上がっているとのこと。当然、大ぶりながらフルチタンなので軽い。

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リア回りを一新。カーボンパーツの剛性を見直すだけでなく、シートを外すことで多くのメンテナンスが容易にできるようになったそう。昨年までは、外装パーツのボルトにF1などで使われるクイックファスナーを採用(特殊工具が必要だが、半回転くらいでしっかり固定される)していたけれど、今季は見られない。代わりに、シートにワンタッチで外れるボルトがついていて、ほとんどの要整備パーツがシート下にあることを機能面からも見て取れますね。

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昨年からカーボンになったナビタワーも、一新して整理されたものになったそう。

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シート下部。LEDが仕込まれているのがポイント。

Enduro.J 稲垣正倫

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この記事の著者について

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特設2016ダカール速報チーム。現地に飛んでいるEnduro.J稲垣と、アーカイブを交えた原稿起こしを担当するビッグタンクマガジン春木のコンビが、2016年のダカールを斬ります!

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