暫定の発表ではあるものの、昨日のJNCCジョニエルGのリザルトが修正されることになった。
 渡辺学が最終ラップ最終の上り約20mを残して、エンジンブロー。現実的に押して上れる距離ではなくこの20mをショートカットして渡辺はゴール。すぐに渡辺は主催にこの事実を報告し、ペナルティを課すことを依頼した。主催側では、悪意のないショートカットと判断し、レース終了直後に30秒のペナルティと発表。2位鈴木健二と1分以上離れていたため、渡辺は1位で変わらなかったはずだった。
 しかし、本日リザルトを訂正するとのこと。渡辺は1周減算、4位へ。鈴木が1位、2位は出口隼飛、3位に矢野和都という結果になった。たしかに昨年の爺ヶ岳では小林雅裕がショートカットして1周減算を受けたことも。
 渡辺自身は、競技者として非常にフェアな態度をもってこの事態にあたったことを、当メディアとしては伝えさせていただきたい。

5/12 20:00追記
JNCCからも正式に発表されました。
http://www.jncc.jp/

以下、JNCCより全文引用

告 知

 昨日行われた JNCC-R3 ジョニエル-G 爺ケ岳にてAA1クラス渡辺学選手がマシントラブルにより大斜面最終登坂コーナー20mを登れずコースをショートカットをしましたが、
その事実を自らゴール後直後に「適切なペナルティを課してほしい」と申告してきました。 この申告を受けて JNCCは、スポーツマンシップに則った申告と評価しマシントラブルが
なければ20秒足らずで通過出来るコーナであるから「30秒加算」というペナルティを与え、その結果優勝は変わらずという発表を致しましたが、このペナルティを「1周減算」という
ペナルティに変更し、修正したリザルトを正式として改めて発表致します。

 このペナルティ内容変更の理由は XCにおけるコーステープが欠落した状況下における安易なショートカットが黙認されている事等への警鐘であり、良い意味でMXと比較しファジーな競技規則下で行われる XCであっても、今後はそのリザルトに大きな反映を与えるショートカットへは厳格に対応していくという表明でもあります。

 もちろん渡辺選手のショートカットはその性格からして確信犯的なショートカットとは全く異なりますが、この日本を代表する選手がマシントラブルにより行ったという心情的に
同情出来るショートカットであっても例外なく厳格なペナルティを課していく事で公平な競技性が保たれるとし、JNCC競技規則には新たに「シュートカットは1周減算のペナルティを課す」と致します。(*但し確信犯では無く2〜3m という極短いショートカットについては、競技委員長の裁量によって30秒のペナルティに軽減する場合があります)

 尚 今回のリザルト変更に関しまして、渡辺学選手を翻弄する形になってしまった事を心からお詫び申し上げます。
日常的に彼の言動やレースマナーは日本を代表する選手として正に立派で模範的であり、今件もゴール直後にもかかわらず走って競技委員長までその旨を告げに来た程でした。 
大物ライダー故 結果的に彼のショートカットを機に、最近問題視されていたショートカットに厳格な「1周減算」という新ルールを施行することになりましたが、
 JNCCはこの場をお借りし謹んで、渡辺学選手に対してリザルトの変更に対し重ねてお詫びを申しあげます。 誠に申し訳ございませんでした。

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