CARTE8
SSは前半と後半に別れていて中間にトランスファー区間がある

PROFIL_US8

1月11日 ステージ8 サルタ~ベレン
リエゾン:373km SS:494km

Hisashi Haruki BIGTANK

サルタでの束の間の休息を終えて、ラリーは後半戦へ突入。前半は、ほとんど「道」の形態を持ったルートでの勝負が続いていたが、ここからは本格的なデザート、デューンのステージが始まり、ライダーにはさらに大きな試練となる。ラリーならではのナビゲーションの技術も含め、ここからが本当のテストということが言えそうだ。

トビー・プライスが総合首位に立つ

トビー・プライスが総合首位に立つ

S8

ステージ8は、KTMのトビー・プライスがステージ6に続けて4度目のステージウイン。HRCのパウロ・ゴンサルベスはクラッシュの影響でナビゲーション機器が不調となりペースダウン。5分17秒遅れのステージ2位で、総合での首位もトビー・プライスに奪われる結果となった。 3位はKTMのステファン・スビッコ。休息日前のステージ7でステージウインを獲得したダカール初挑戦のエンデューチャンピオン、アントワン・メオ(KTM)は初めての砂丘のナビゲーションながらステージ8位、現在6位と健闘。YAMAHAのベテラン、エルダー・ロドリゲスも砂漠で本領を発揮してステージ6位、総合7位とポジションを上げてきた。

YAMAHAはベテランのエルダー・ロドリゲスがステージ6位と本領を発揮

YAMAHAはベテランのエルダー・ロドリゲスがステージ6位と本領を発揮

ホンダ勢はケビン・ベナバイズが現在総合5位についてるが、トップから25分55秒遅れて差が開いており、HRCはゴンサルベスが単独で優勝の希望をつないでいる形だ。明日、1月12日は今ラリー2度目のマラソンステージ前半、ベレン~ベレン、砂丘のループが待ち受ける。

ライア・サンツは現在総合14位、三橋淳(KTM)は「順位は意識していない」と言いながら、63位と順調だ。

トビー・プライス(KTM) ステージ優勝・総合1位
ナビゲーションでちょっとミスをしたのでパーフェクトではありませんでしたが、ラッキーもあってステージ優勝できましたね。今日はパウロ(ゴンサルベス)とバトルした日でした。今日は勝てましたが、彼は特にナビゲーションスキルも高くて、本当に強いライダーだと思います。きっと最後まで僅差の勝負が続くと思いますが、なんとか自分のペースを維持して、最終的に前にいられるようにがんばりますよ。今のところとても上手くいっていますが、明日からの2日間は、今年のダカールでもっとも重要なステージになりますが、マラソンステージの前半は、とにかくマシンを温存して後半のさらに厳しい戦いに備えたいと思います。

パウロ・ゴンサルベス(HRC) ステージ2位、総合2位
SSの中間あたりのオフピスト(道ではない区間)でギャップに跳ねられてクラッシュしてしまいました。どこにも怪我をしなかったのはラッキーでした。バイクもナビゲーションタワーが歪んだぐらいで済みました。ただ、フィニッシュが近くなってからはナビゲーション機器の振動がひどくなってしまい、それを手で支えながらだったので、さらにペースが落ちてしまいました。ナビゲーションできなくなってしまいましたが、前のライダーをつかまえることができたので、なんとか大きく順位を落とすことなくフィニッシュできてよかったですよ。もしナビゲーション機器をマウントしているタワーが完全に壊れていたら、この程度のタイムロスでは済まなかったので、丈夫なバイクに感謝していますよ。しかも、マラソンステージは明日からです。もし今日がマラソンステージだったら大変でしたよ。私はツイてますね!

ステージ8のリザルト
1. Toby Price (AUS), KTM, 4 hours, 33 minutes 14 seconds
2. Paolo Goncalves (POR), Honda + 5 minutes 17 seconds
3. Pablo Quintanilla (CHI), Husqvarna + 6.32
4. Stefan Svitko (SVK), KTM, + 8.02
5. Kevin Benavides (ARG), Honda + 8.06
6. Helder Rodrigues (POR), Yamaha, + 9.09
7. Gerald Farres (ESP), KTM, + 10.47
8. Antoine Meo (FRA), KTM, + 10.50
9, Joan Pedrero (ESP), Sherco. + 11.08
10, Adrien Van Beveren (FRA), Yamaha + 15.07

ステージ8終了後の総合リザルト
1. Price + 27 hours 28 minutes 56 seconds
2. Goncalves + 2 minute 05 seconds
3. Svitko + 14.14
4. Quintanilla + 21.26
5. Benavides + 25.55
6. Meo + 28.44

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この記事の著者について

Enduro.J & BIGTANK magazine
特設2016ダカール速報チーム。現地に飛んでいるEnduro.J稲垣と、アーカイブを交えた原稿起こしを担当するビッグタンクマガジン春木のコンビが、2016年のダカールを斬ります!

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