おしゃれは足元から。

とは、よく言ったものでパッと見でバリっと綺麗な車両を見ても、よく見るとチェーンがガビガビ……、とかだとちょっとアレですよね。
どれだけキッチリ洗車しても、どれだけバッチリ整備しても、走りだせば泥だらけになるダートバイクだとそういったチェーンとかスプロケとか足元が常に綺麗に万全な状態にしているのを見ると「この人は車両を大事にしてるんだなぁ」と伝わってきます。

もっと言えば外装とかハンドル回りとかね、そういった激しく走れば傷がつくような箇所はそこそこでも足元さえバリっとしてるとなおさらかっこ良く見えたりするもんです。

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あとランニングコスト的な意味合いもありますよね。
ダートバイクでは車両を維持するための部品交換とかあります、特にコンペモデルだとどうしてもそのサイクルが短くなるますのでサンデーライダーにとってはシビアにしたい部分でもあります。

その中にあって単純に部品単価が高く、そのわりに放置すればすぐにダメになってしまうのがチェーンです。
シール・ノンシールに限らず整備や洗車を怠り油断して錆だらけになってしまえば交換するしかないですからね。

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と、まぁそんなチェーン。
普段はどんなメンテナンスすればいいのかといえば、そんなに難しい話ではなく『清掃』と『注油』です。
もうほんとに単純。
誰にでも出来る作業だからこそ、その差がハッキリと分かりやすいのでこういうところこそ普段からマメに見てあげたいですよね。

 

──…と、ここまででは「チェーンの作業って別に工具いらないんじゃね?」で終わってしまいますよね。
実際チェーン関連の工具なんてチェーンカットやカシメくらいしか主だったモノはないのですが、当店でものすごく売れているチェーン用の工具がひとつあるんです。

 

チェーン作業のイライラ解消工具

ダートバイクだとかなりの割合で使っている、チェーンのつなぎ目に付いてる『クリップ』あるじゃないですか。
(※ノンシールチェーンとかだとカシメタイプの場合がありますけどね)

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そう、これこれ。

チェーンの交換時はもちろん、ノンシールチェーンの人だとたまにチェーン外して洗浄とかするときも、このクリップと格闘した経験ある人は多いと思います。

適当なプライヤーでソォーっと外そうとしても……パチンってなって滑って終了。
それを繰り返すうちに角がなくなってきて余計にイライラすることになったりします。
またなんとか外せた時でも外す時に無理な力が掛かってしまい、クリップが変形して再装着が難しいって場合もありますね。

そこで。
実はこのクリップを着脱するためだけの工具が存在します。

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それがこのHOZANのチェーンクリップツール。

HOZANって工具メーカーはあまり聞き慣れないと思いますが、国産の弱電用工具を販売しているメーカーでして、電工の圧着ペンチとかでは定評があります。
まぁチェーン用ツールといっても別にバイクだけが使っているわけでもなく、工業向けの機器ではチェーン駆動なんていっぱいありますからね。もともとはそういった機器向けの工具です。

で、このチェーンクリップツール。
汎用性とかそういったものは全くなくて『チェーンのクリップを脱着』するためだけの工具です。

ですので、とにかく使いやすい&誰でもクリップ脱着OKのオススメ品です。

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使い方も簡単で工具本体をよぉーく見てみるとピンとクリップの絵が書いてありますね。
また工具の先端部分を見ると長さがちょっとだけ違います、この長さ違いの特殊な形状がクリップの脱着に適した形状になっていまして……。

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こんな感じで片側のピンに、もう片側をクリップの開き部にあわせて、グイっと握るだけでOK。
(クリップをつけるときはその逆をやれば取り付け出来ます)

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またバイクではあまり関係ないのですが、このように横方向でも使う事が出来るようになってます。

チェーンの作業においてクリップの脱着って慣れてない人には、ものすごくストレス溜まる作業だったりしますので、完全な専用品ではありますが、持っておいて損にはならないと思います。
またクリップ破損の確立もグンと下がりますので、プロメカさんの間でも評判はかなり良いですね。

 

実は応用するとこんな事も

さっきは完全なクリップ専用工具だと書きましたが、実は先端部分をうまく使うとこんな作業にも活用出来たりします。

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これはキャブのニードル。
これにハマっている『E型リング』なんですけど、これもピヨーンって外した拍子にどっかいっちゃったりしてイライラした人はいると思います。
このEリングの脱着にもクリップツールがうまく使えるんです。
※使い方はさっきのチェーンクリップの外し方とまったく同じ。

 

とまぁ少しだけ応用は効きますが、基本的にはチェーンのクリップ以外でほとんど使い道のないこの工具。
それでも持っていれば破損や紛失も防げるし、作業時間も大幅に短縮する事が出来ます。
チェーンの作業ってたまにしかやらないよなぁ……なんて人にこそ、興味を持って頂きたい工具のひとつだと思います。

 

 自分のトコのWebサイトでも日々いろんな工具を更新しております。
ブログももうちょい専門的なの書いてますので見てやってください。
Webサイト:https://www.abit-tools.com/ 

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この記事の著者について

エイビット ヤマタク
エイビット ヤマタク
工具店をはじめて25年とちょっと。
自身もダートバイクを乗り回しております。
お店は東北道羽生ICから車で5分。
JNCCなどの会場にも出店参加してますよー。