僕が初めて参戦した2014年は、出発地のパタヤについてから、プノンペンのフィナーレ、そして国境を越えてタイへ大急ぎで渡り、なんとか帰国の便に間に合ったのですが、この期間のすべてが強烈なインパクトがありました。

このラリーにおいて、重大なファクターとなるのが「ボーダー」だと思います。
この2014年を振り返ると、タイでの数日間でようやくラリーに慣れ始めてきた僕ですが、ラリー一同が国境をこえる行為そのものに、旅心をそそられるのです。


日本にはない「ボーダー」。

旅と書くのは少し違和感があります。なぜならラリーは時にコンボイを組み、集団で大移動ですから、待機時間と行動開始のメリハリがあります。何から何まで自分本意で動けるわけではないので、当時は緊張感もありました。
だから、少しでもフリーな時間が生まれると屋台に肉を食べに行ったりする池町選手らトップ選手の行動にも、強い印象を受けました。


実は2014年、カンボジアの国境で、必要な書類がすぐに出てこなくて、二輪のコンボイから遅れてしまいました。
今のように二輪参加者が多くないので、かなり焦りました。四輪チームの日本人に助けてもらったりしながら、なんとか無事にカンボジアへ渡り、いきなり変わる風景や匂い、右側通行に無理やり自分を慣れさせて、四輪をガンガン抜いて二輪に追いつきました。そう、舗装路はもちろんインフラが充実しているタイから、国境をまたぐと、このような光景に。道は全体的にダスティ。右側通行で、速い車と遅い車の速度差が激しいです。

毎年参加されている歯医者さん、先生こと福村先生が「最初の頃は、カンボジアからの出稼ぎの人たちは裸足だったんだよ。今はサンダルを履いていて、時代は変わったもんだ!」と話してくれました。


以前、BAJAのツーリングツアーの体験取材をした時にも、国境を隔てたわずかな距離で、世界がガラッと変わることを目の当たりにしましたが、タイとカンボジアの違いは、昔ほどではないにせよ、僕には凄まじい印象がありました。でも、ふらっと、こんな街並みの屋台へ飛び込むのも、めちゃ面白いんですよ。旅人なんて、見かけませんし、まさに地元の方々に混じって、ソウルフード?を食す。カエルの丸焼きとか。これが美味いんです。


2014年はボーダーを超えたその足で、SSスタート地点へ移動。
地平線が見えるような超高速ダートを全開!
昨日までのタイのプランテーション、ジャングルから、この変化は凄まじいものがありました。

ラリーは、国境を越えて国の違い、文化の違いを肌で感じる上に、コンペティターとして、まるで違う競技に参加する画のごとく、対応しなくてはいけないのです。人によってはマシンのセッティングも行いますね。


気をつけなくてはいけないのが、カンボジア特有のギャップです。
コンクリのような硬さで固まった深いギャップが突然現れたりしますので、めちゃくちゃ怖いです。
サスペンションのセットやギヤ比など、セットアップに関してはまた後日機会があれば書きます。

2016年に訪れたCham Yeam Border Check Pointは海沿いのリゾート地でもあり、少し穏やかな空気が流れていました。が、国境事務所脇で、目の検査だかなんだかで、全く払う必要のない小銭を徴収されてしまったのも良い思い出(笑)。

 

PoiPet International Borderは、メジャーですが、車も人も多く、なかなか雑多感多い街です。

いろんな思い出のあるボーダーです。

今年からカンボジア〜タイへの通関に関わる事務手続きが多くなり、このような登録証書も必要になりました。陸運局へ取得に行きました。FIMライセンスは不要になりましたが、カンボジアのビザ(都内のカンボジア大使館で取得)、車両の登録証書、国際運転免許証、そして車両にはナンバー、ミラー、ウインカーなどの保安部品が必要になりました。

 

ボーダーはSSとは違った、ラリーのもう一つの重要ポイントです。

 

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