私、ジャンキー稲垣のような普段バイクに乗らずにカメラばかりもち、ライディングのレベルは著しく低い人間がインプレをするのはおこがましい限りですが、DSwebでは私独壇場の試乗速報を展開させていただきますね。誌面においては、プロライダーの切り口をふんだんに織り込んだものをお届けいたします。ご安心下さい。

試乗コースであったバッズクリークは、人生最難のコースでした…特に、轍をトレースすることがすごく難しくて、マシンの扱いやすさを理解するのには最高。30分1ヒートを6回、クタクタです

試乗コースであったバッズクリークは、人生最難のコースでした…特に、轍をトレースすることがすごく難しくて、マシンの扱いやすさを理解するのには最高。30分1ヒートを6回、クタクタです Photo by Husqvarna

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 さて、今回のハスクバーナ’16モデルのコンセプトは、
1.軽量化
2.パフォーマンス進化
3.ライダビリティ(ドライバビリティ)の進化

 とのこと。しかし、これは細かいことの積み重ねではあるものの、1があってこその2&3という読み方をしたほうがよさそうです。なんせ、KTMの’16も大幅な軽量化をしていますが、ハスクバーナはそれを上回っています。前年比FC450で5.2kg、FC350で4.7kg、FC250で4kgの軽量化なのです、信じられますか? その気合いの入れようはおそらくサブフレームに象徴されるでしょう。なんせ、スタンダードの時点でカーボンコンポジットなのだから。このカーボンサブフレーム、開発の時点では2500ドルとのことです。もちろん製品化することで、その価格は大きく圧縮されています。

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 加えて、これでもかといわんばかりにコンパクト&スムースになった車体。フレーム自体が小さく再設計され、カーボンサブフレームも小さく設計され、さらにエンジンも全機種コンパクトに。すべての部品が少しずつ小さくなった結果、見た目からして小さいマシンに仕上がっています。

 エンジンパワーも相当に改善されていて、FC250を例に取れば38HP→40HPといった具合。トルクもひとまわり太くなっていて、これらが相乗効果として大成功をおさめた究極のウエポンが’16モデルです。これら総括的な変更点は、各モデルの特徴よりも’16モデルでは特筆すべきでしょう。どのモデルにあっても、操作性が著しく高くなっています。具体的にいえば、
1.ニーグリップが最高にしやすい
 リアゼッケンプレートのでっぱりが、ちょうど腰を引いたときの太ももにはまり、スタンディング時に体がおいていかれづらい。また、全体的に非常にスリムで、かつゼッケンプレートの形状によって前後移動がしやすい
2.軽さによる恩恵
 特にリアまわりの軽さはバンピーなトラックで、リアのはねあげが抑制されます。ビギナーでもわかるほど。なので、コーナリングのワダチに入っていく際に余裕を持つことができ、轍をトレースしやすい
3.左右のひらひら感がはんぱない
 フレームのねじれ剛性が20%上がっているそうです。また、軽量さやマスの集中、スリム化などが相まってひらひら感がすごい。さらにひらひらさせても安心できるので、コーナリングやジャンプ時に軸をずらしやすい。しかも、これは上級者に限らずビギナーですらわかる程度に軸をずらしやすい!(ウィップできるようになったなんて口が裂けても言いませんが、おっかなびっくりまっすぐアプローチしていたジャンプに、かなり自由度が産まれました!)

 といったところでしょうか。

 そして、これはテストライダーとして著名なジミー・ルイスも同意見なのですが、’16ハスキーのベストモデルはFC350だと僕は思います。FC450ですら450とは思えないほどの軽快さを手に入れていて、どのレベルのライダーが(結果を求めずファンライドとして。結果を求めるなら多くのサンデーライダーにとって選ぶべきではないでしょう)乗っても楽しめるし、購入の選択肢としてあがってくるほどです。
 しかし、FC350は350ccという概念の完成形というべき仕上がり。先にあげた軽量化や、車体のリニューアルが相乗効果をなして、ほぼ250と変わらない軽快感と扱いやすさを備えているのです。それでいて、3速固定でバッズクリークをまわれるトルク感と、パワーデリバリーの柔軟さ。断然乗りやすく、しかも速い。もちろん、250はとてもスムーズでイージーで、なおかつパワフルです。しかし、ベストバランスは明らかに350にあると僕は思いました。

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