JMX開幕戦を制した、中野洋子の2016年「就職とタイトル奪還の両立」

セキレーシングモトロマンからの移籍で、T.E.SPORTに加入した中野。同じ埼玉で至近距離に位置するものの、中野は実家のある京都にホームを置く。大学に通いつつ、遠方のチームでチャンピオンを目指す。

「東福寺さんって、昔はチャンピオンで、すごい選手だったじゃないですか。私、子供のころは結構怖がっていたんですけど、話してみたらすごく優しくて、いい監督です。今年は、東福寺さんに力を貸していただいて参戦できるようになりました。

　T.E.SPORTはレディスのメンバーはよく知っている子たちですし、パドックも近くになることが多くて、顔なじみも多いですし、みなさん温かい人ばかりです。私は京都に住んでいるので、ちょくちょくテストに来たりする生活を送っています。今は大学の春休みなので、ちょうどいいんですよ」と中野は言う。しかし、これまでの生活とは、今年からチームを変えただけでなく、一変して忙しくなりそうだ。

「大学4年生で、進級しました。就活も3月1日から始まりました。企業説明会とかも毎日あって…。就活が始まったばかりで何とも言えませんが、色んな企業の形があるし、私が一番したい仕事は外語大なので、外国語を使う仕事に就きたいというのはありますね」と言う。

チャンピオンを獲った年、実は中野は受験勉強と両立させていたが、この人生の岐路でモトクロスとの両立をこなしていくのも、ハードであることに違いは無い。

「そうですね、高校の時がたしかに一番辛かったかも」と中野は振り返る。「練習は絶対に休めないです。骨折や手術をするならまた別の話ですが、寝ていては勝てないです」と、中野は遠くを見つめながら言う。

T.E.SPORTの手で組まれたCRF150Rは絶好調。「東福寺さんは、ライダーにあわせたマシン作りをしてくれるのでとても乗りやすい」とのこと。昨今話題になっている日本での正規取り扱いが始まったばかりのUSヨシムラエキゾーストや、インナーチューブのコーティングが施されたサスペンションが組み込まれたスペシャル仕様

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