(ヤマハHP公式画像より)

長い長いシーズンオフを明けて、ようやく開幕した全日本トライアル選手権開幕戦(ツインリンクもてぎ)。

本大会ではダートスポーツでもお馴染みの野崎史高選手が優勝。そして小川毅士選手が3位という素晴らしい結果に終わりました。

2013年〜2019年、全日本トライアル史上初の7連覇を達成したチャンピオン、小川友幸選手との激闘は、会場で応援していた全員の記憶に残る名勝負でした。

今回は野崎選手自ら、全2周の戦いを振り返ってもらいます。

 

 

【長かったシーズンオフ】

通年は4月に開幕する全日本選手権ですが、今年はシーズンオフが長かったこともあって、マシンをじっくり作ろうと切り替えました。出来上がったのが7月の終わり頃だったんですが、予想外のトラブルが起きてしまいました。詳しくは教えられませんがクラッチ系の不調でした。

なかなか解決ができず、乗り込みができなかったんです。満足できる状態ではないままでしたが、なんとか間に合わせた感じですね。

 

ライバル小川選手に差をつけたLAP1

本大会は全2周。10箇所のセクションで争われて、最高峰のIASライダー上位10名が、2セクションあるSSに挑むことになる。ルールはセクションの入り口から出口まで、足をつかずに走りきることを減点0(クリーン)と呼び、足を1回つく(他の部位で支えても×)と減点1点、2回で2点、3回で3点(3回以上は何度足をついても3点のまま)。最も避けたいのは5点で、転倒(ハンドルが地面に接地)、マシンから降りる、テープカット、ゲートマーカーを動かすと該当してしまう。ライダーは持ち時間の制限内にセクション通過する必要がある。

 

第1セクションは簡単でしたが、第2〜第10セクションはかなり難しかったです。どのセクションもいきなり5点になってもおかしくなかったですよ。通常は全体の2-3セクションだけ難しくて、そこで勝負する大会が多いのですが、今回はほぼ全てのセクションが勝負がかかっていました。

また天候がドライだったら違っていたと思いますが、数日前からの雨で路面的に「クリーンは無理だな」とわかっていました。実際IASの下位の選手は皆5点が非常に多く、僕らもクリーンする姿をお客さんに見せたいので、個人的には設定には少々無理があったかなと思いますね。トライアルはサーカスではないですからね。

さて、1周めのセクション2がとても難しく、下見で1時間くらい費やしてしまいました。時間もギリギリで、1セクション中に難しいところが4箇所あったので、1箇所に10秒時間をかけたとしても40秒も使ってしまうんです。ここで5点となってしまいました。

 

【勝負の分かれ目はセクション7】

そのあとのセクション3、4をクリーン、セクション5、6を1点で通過して、セクション7。今回一番難しかったセクションです。ここを3点でクリアしたことで、おそらく小川選手にプレッシャーをかけることになったかもしれません(小川選手はセクション3〜6を4回連続でクリーンしたが、セクション7〜10まで全て5点となってしまう)。

結局、野崎選手以外の全てのライダーは、LAP1のセクション7を5点減点されている。

セクション8を1点となった野崎選手は小川選手を逆転して1位に浮上。

セクション9では、他のライダーとは違うラインを攻略して、あわやクリーンという走りができました。2点でしたが自分としては上出来でした。セクション10は難易度からしてクリーンは不可能で、3点狙いでした。

1LAPを終えて、野崎選手は小川選手に7点の差をつけて LAP2に挑むことになった。

 

(ヤマハHP公式画像より)

 

【LAP2、小川選手の猛攻と駆け引き】

2周目に入り、問題のセクション2ですが、クリーンを狙うならこれしかないというラインに入れて、成功しました。小川選手の前でクリーンを取れたこともあり、ここで流れをつかめたと思います。そのあとセクション5まで5連続のクリーンでテンションが上がりました!

 

【順風満帆と思われたがセクション6で、、、!!】

このセクション6は1LAP目では1点。クリーンできる自信があって、悪くても1点だなと思っていたんです。時間も余裕あったし。でもほんの少しのミスをきっかけに前周りしてしまって、、、。ここまで10点リードを築いていたのに小川選手がクリーンして一気に5点まで縮まって最悪!と思いましたね。

続いて、問題のセクション7、1LAP目(3点)と同じように行こうとしましたが、マシンと自分の走りが一瞬噛み合わなくて5点、、、。小川選手が成功しちゃうかなと思って、小川選手の走りをそのあと見ていたんですが5点となって、正直ホッとしました。

セクション8は完璧でしたね。クリーンでした。セクション9は泥が乗っていてグリップを失っていて、下見もなしで別のラインでトライしたんですが、慌ててしまい5点。

最後のセクション10は1LAP目と同じく3点狙いでいき、予定通り走れたんですが、全体の持ち時間を6秒オーバーしていて減点。斎藤晶夫選手が切ってしまったテープの修復で2-30秒ロスしていたようです。小川選手もタイムオーバーでした。こればかりはどうしようもないですね。

(ヤマハHP公式画像より)

 

【3点差で運命のSSへ】

岩盤に設けられた2つのセクションで争われるSS。気持ち的には余裕はなかったですよ! 2セクションとも5点だと10点。小川選手が1つでもクリーンするとやられちゃいますから。

SS1、下見をして自信がありました。ですが、勝利を意識して硬かったですね〜! 若干アクセルの開けが足りず、無理やり堪える手段もあったんですが、マーカーに触れちゃうと5点ですから、早めに足をついて最小限の減点に抑える方にしました。でもこれで気持ちが沈んでもう1点。2点になっちゃいました。小川選手はクリーン。でもまだ1点リードしている!

 

【SS 2セクション 歓喜の雄叫び】

最後のセクション、先に走る小川選手が崖の上のターンで1回足をつきました。ここでクリーンすれば勝てます。

このFINALは少し時間が長く1分30秒あるので、いつもならすぐに登ってしまうセクションも時間を費やして準備しました。最後のセクションを前に、頭に色々なことをよぎらせました。スタンディングであえて溜めて、息を整えていました。

ここを野崎選手は見事にクリーンを決めて、優勝を獲得したのだった!

2年連続の開幕戦勝利、通算9勝目だった。

 

 

【応援が本当にありがたかった!】

お世話になっているアンフィニグループが50人くらい、JECプロモーションさんも32人の観戦ツアーを組んでいただき、また個人的な知り合い、スクールの生徒さんや友人も大勢駆けつけてくれて、100人近い応援団がいらっしゃいました。本当に励みになりました。ありがとうございました!

昨年も開幕戦で優勝しましたが4戦目で表彰台を逃しました。まだチャンピオンを一度も取れていないので、シリーズを通して頑張ります。今年は短期決戦です。悪くても2-3位に入る走りが必要だとも思いますが、1戦1戦勝つ気で行きます。

今後もスクールもやっていきますし、ぜひ皆さんとバイクを楽しんでいきたいと思います。

よろしくお願いします!

 

【第2戦中部大会はライブ配信で応援しよう!】

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2020MFJ全日本トライアル選手権第2戦中部大会・第4戦近畿大会
国内最高峰のMFJ全日本トライアルをライブで応援しよう!!
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平素よりモーターサイクルスポーツにご支援を賜り厚く御礼申し上げます。
MFJでは、新型コロナウイルスの感染防止対策として無観客開催が決定して
いる、2020MFJ全日本トライアル選手権シリーズ第2戦中部大会(10月11日
キョウセイドライバーランド)、および第4戦近畿大会(11月8日湯浅トライ
アルパーク)について、各大会当日にレースの模様をライブ配信することを
決定致しました。
ファンの皆様、国内最高峰のトライアルライダーの戦いを、お手持ちのPCや
スマートフォンでぜひお楽しみください!

配信内容等の詳細は、MFJホームページをご覧ください。

▽2020全日本トライアル選手権第2戦中部大会・第4戦近畿大会ライブ配信決定!
 http://www.mfj.or.jp/user/top/info/detail.php?aid=4918

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発行 (一財)日本モーターサイクルスポーツ協会

 

 

 

 

 

 

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