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 先週末は全日本藤沢に、500台オーバーのWEX爺ヶ岳、Y2エンデューロ…各地でイベント多すぎでしたね! みなさまお疲れ様でした。
 DSwebに寄稿しているANIMALHOUSE(Enduro.J)は、三重県いなべモータースポーツランドへ、エンデューロクロスの取材に行ってきたところでございます。幾度もこのwebでもお伝えしているとおり、エルズベルグ4回のフィニッシャーであり、オフロードバイク業界の異端児田中太一が舵をとるエンデューロクロスです。

 これまで、ENDURO CROSS SKILL UP CAMPとして、BBQ&スクールを開催してきた田中らですが、今回はこのキャンプの一環としてBBQ&レースシュミレーションがおこなわれました。これから田中が目指そうとしているエンデューロクロスを、レースとしてシュミレーションをするということです。だからこそ、たくさんのお客さんやライダーに見てもらうよう、関係メンバーが日夜メインの仕事をもちながらも、必死に頑張ってきていました。

 あれこれ言う前にこれらをぜひ見て欲しいところ。

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 やばいでしょう。
 メンバー、ライダーが気心しれているからというのもありますが、スタートからガチバトルの連続。複数台いないことから、観客の視線も集中するし、ライダー同士の生でのぶつかり合い、つばぜり合いが目の前でおこなわれます。レーストラックも、わざとバトルがおこりやすいように設計されており、アウト・インどちらを選ぶか、レーンチェンジは…などなど諸々が計算ずく。ダートバイクを使ったエンタテイメントとしては、もっともエキサイティングな競技といって、間違いないと思います。

 当日は、One On Oneつまりタイマンでのトーナメント戦で、ファイナルは6名出走という形式でのレース。午前中に予備レースとしてトーナメントを1ラウンド消化し、午後に模擬レース本番(?)としてもう1トーナメント。

 午後には、田中が暖めてきた「勝ち馬予想」の仕掛けも登場。これは、時間までに三連単(1位、2位、3位)を予想して投票し、みごと当てた方には豪華景品があたるというもの。ライダー側にも、トーナメントの成績順に景品が出ています。予想が入ることで、レース自体が盛りあがり、またライダーの使うエキップメント(競艇で言うペラとか?)や体調まで細かくみるようにもなる。相乗効果で業界内で経済もまわるようになるという仕組み。

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 午前は、明照保育園の中島章裕が息子の中島章悟とファイナルまでもつれ込むバトルを繰り広げ、父が勝つという大番狂わせ。午後も、山本礼人が勝利と、いままでエンデューロクロスにかかわってきた本命の石戸谷蓮や、トライアルA級森耕輔が脱落してしまうという展開。

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 ただ、「もっとこうすれば」という面は苦言を呈するとすれば多かったように思います。

 前述したとおり大番狂わせがおこるのはいいものの、やっぱりレースにはまずヒーローが必要で、見るほうは田中太一の走りをみたいだろうということ(当日は裏方、MCに徹しています)。同時に、ヒーローの対役ヒールも欲しい。これらは競技が成長していけば石戸谷たちが各々担っていくものなのかもしれませんが。

 また、これは本人達の口からも出ていますが、参加人数が20名程度、観客も非常に少ないこと。タイマンのトーナメントでも十分にこなせる余裕がでて、レースとしてはおもしろいかもしれません、ここはそのおもしろさとの板挟みにもなるでしょう。観客に関しては、周知・集客を見直す必要があるはずです。この手のイベントは、集団で同調して盛りあがることこそが最大の武器です。前述したとおり、WEXなどと被ってしまっていますが、これは今後周知していくことのほうが重要かもしれません。いま、エンデューロはブームで、週末のほとんどはどこかでレースがやっている状況。無理矢理にでもEDXが楽しいということをわからせていく必要もあるでしょう。参加することに対しての慣れも必要でしょう。これは超個人的な思いつきですが、EDXセクションを使った90分くらいのクロスカントリーと併催してもいいかもしれませんね。意外に走れることや、これだったらEDX本戦にも挑戦してみようかという気になるかもしれません。

 ただ、根本は本当におもしろいレースフォーマット。レースの何がおもしろいって、バトルでしょう。次々に過ぎていく緊張感の高いヒートは、バトルに満ちあふれていて、その絶頂感がずっとぶっつづきます。
 願わくば、みなさん、ぜひ次回はいなべへ!!

PHOTO&TEXT/稲垣正倫 ANIMALHOUSE
JAPAN ENDUROX

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