さて、取材班も家に帰り着き一段落。詳細なインプレは本誌に譲るとして、スポーツランドSUGOたばこ団地付近で感じたことをアップしておきます。

1.デカイ、パワフル
 YZ450FXは、YZ450FをベースとしたXCマシンであって、もちろん誰にでも乗れる魔法のマシンではありません。YZ250FXには「誰にでも乗れちゃう」魔法がかかっていましたが、450ccという排気量はごまかしようがなく、明らかにパワフルで大柄に感じます。

2.スムーズなパワーデリバリー
 ただ、エンジンの一発一発がドコドコくるようながさつさはなく、実にスムーズ。バランサーが効いているかのようなモーターのような回り方をするので、乗った感触では「これならいけるかも?」と思わせてくれるほど。それと低速ではかなり粘ります。モトクロッサーの感覚で乗ると、エンストのしづらさにびっくりしますね。一速高めで走ることが、だいぶ現実的になってきます。よりズボラな走りができるはずです。

3.全体的に「脅かされていたほど凶暴ではない」
 YZ250Xでも感じましたが、万年ビギナーなら乗れないこともない程度には、調教されています。450ccならではの凶暴さは、軽さと取り回しのよさ、ハンドリングのよさにかなり影を潜めてくれて、開けなければなんとかなるかな、と思わせてくれるに充分。細かいセクションにいけば扱いづらいですが、バハストレートなどの痛快な加速の魅力も持っています。たぶん、浅間ファンライドなんかに最高なんじゃないかな。

4.250FXと比べると?
 先発のYZ250FXと比べると、その方向性はまったく同じ。YZ250FXってかなり元気ですが、同じように元気なバイクです。鈴木健二によれば「250FXよりは、マイルドにする幅を広げてある」とのことですが、これは万年ビギナーには感じ取れませんね…。

 昨今、海外ブランドの大排気量エンデュランサーは、大排気量を武器にしてビギナーをも受け入れるほどの扱いやすさがあります。対して、YZ450FXはコンセプト通り中級以上をターゲットにしていることがよくわかります。もしかすると、JNCCではFUN GPで乗ったりするとちょうどよく楽しめるのではないかとも思いました(コースの難易度や、パワフルさにぐったりこない時間の長さ)。

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